思考放棄のインデックス投資に飽き、格好良い
アクティブファンドで爆益を得たいと思い、
目を輝かせながら色々と調べた。自分が無能でも、
有能な人達に運用して貰えば爆益など容易い。
その結果残ったのが、キャピタル世界株式
ファンドだ。インデックスの大家であるエリスが
本まで書いて(本の前書きはあのマルキールである)
絶賛した世界最高の運用組織が選定した、
世界最高の全世界株式ファンドがANWPXであり、
これに日本から投資出来るのがキャピタル世界株式
ファンドという訳だ。
販促資料を見れば腐るほど出てくるが、ANWPXの
実績は凄まじいの一言で、1973年から延々と
インデックスに勝ち続けている(あり得ない快挙)。
直近は他のアクティブファンドよりも地味な
値動きだが、今流行の中小型ハイテクグロース株に
頼っていないだけで(セクター比率とARKKとの
連動を見れば一目瞭然である。堅い運用だ)、
インデックスにはキッチリ勝っている。
すっかりANWPXの虜になってしまったので、
退屈なインデックスファンドを半分売り払って
キャピタル世界株式ファンドを買おうとした。
何かがおかしい。過去5年の記録を見ると
ANWPXは2018年初からインデックスファンドを
上回っているのに、キャピタル世界株式ファンドは
5年の内、4年間はインデックスに負けている。
インデックスはどちらもMSCIコクサイで同じだ。
TOKとたわらノーロードのパフォーマンス差は
直近5年の円高を踏まえると無視できるが、
ANWPXとキャピタル世界株式の差は10%を
超えており、到底無視出来るレベルではない。
(為替も考慮し計算した所、13%の乖離であった)
長期投資において、この差は複利で効いてくる。
何らかの理由で世界最高のANWPXは日本から
投資すると劣化してしまう。理由は分からない。
一方でインデックスは日本からでも劣化しない。
世界最高の運用を食い潰し、退屈なインデックスに
劣後させる何かが取り除かれないことには
爆益は夢のまた夢だろう。非常に残念だ。