2020年12月31日木曜日

アクティブファンドを検討

思考放棄のインデックス投資に飽き、格好良い
アクティブファンドで爆益を得たいと思い、
目を輝かせながら色々と調べた。自分が無能でも、
有能な人達に運用して貰えば爆益など容易い。

その結果残ったのが、キャピタル世界株式
ファンドだ。インデックスの大家であるエリスが
本まで書いて(本の前書きはあのマルキールである)
絶賛した世界最高の運用組織が選定した、
世界最高の全世界株式ファンドがANWPXであり、
これに日本から投資出来るのがキャピタル世界株式
ファンドという訳だ。

販促資料を見れば腐るほど出てくるが、ANWPXの
実績は凄まじいの一言で、1973年から延々と
インデックスに勝ち続けている(あり得ない快挙)。
直近は他のアクティブファンドよりも地味な
値動きだが、今流行の中小型ハイテクグロース株に
頼っていないだけで(セクター比率とARKKとの
連動を見れば一目瞭然である。堅い運用だ)、
インデックスにはキッチリ勝っている。


すっかりANWPXの虜になってしまったので、
退屈なインデックスファンドを半分売り払って
キャピタル世界株式ファンドを買おうとした。


何かがおかしい。過去5年の記録を見ると
ANWPXは2018年初からインデックスファンドを
上回っているのに、キャピタル世界株式ファンドは
5年の内、4年間はインデックスに負けている。
インデックスはどちらもMSCIコクサイで同じだ。

TOKとたわらノーロードのパフォーマンス差は
直近5年の円高を踏まえると無視できるが、
ANWPXとキャピタル世界株式の差は10%を
超えており、到底無視出来るレベルではない。
(為替も考慮し計算した所、13%の乖離であった)
長期投資において、この差は複利で効いてくる。


何らかの理由で世界最高のANWPXは日本から
投資すると劣化してしまう。理由は分からない。
一方でインデックスは日本からでも劣化しない。
世界最高の運用を食い潰し、退屈なインデックスに
劣後させる何かが取り除かれないことには
爆益は夢のまた夢だろう。非常に残念だ。

'20年末損益

今年は兎にも角にもコロナショックとその後の
金融緩和バブルに尽きる。

自分の資産はというと、3月末の大底では
▲47万円の含み損となったが、5月中頃には
▲15万円まで減少。ここで一旦損失を確定した。

昨年は個別株投資が自分にはまだ早いと痛感した
1年だったが、今年は更にスマートベータすら
自分には難し過ぎるということが分かった。

割高株も機械的に買い込む時価総額加重を嫌い、
配当加重や均等加重で連続増配の投資信託で
ポートフォリオを今年の年初では組んでいた。

この戦略はバックテストが優れていたのは勿論、
市場平均よりも割安となる為、ショック耐性も
あるように思えたが、その思惑は大きく外れた。
コロナショックでこれらの連続増配投信は
真っ先に落ち、その後の回復は鈍かった。
急速な社会変化に着いていけなかったのだろう。
(1つだけ例外を挙げるとVIGになる。このETFは
 リーマンでもコロナでも市場平均より堅かった。
 しかし時価総額加重でP/Eレシオも高かった為、
 自分は持っていなかった。)

5月中旬の損失確定時にスマートベータを一掃。
全ての思考と選別を放棄して、世界市場にただ
連動するのみの時価総額加重に渋々切り替えた。
その後は▲15万円の損失を補うどころか、
+35万円まで含み益は増え続けた。


保有資産の内訳は極めてシンプルになり、
スマホのスクリーンショットで事足りてしまった。
今は金の比率が5%だが、15%まで引き上げる予定。


全ての思考を放棄してしまった為、
来年は書くことが無いように思えるが、
積み立ては淡々と続けていきたいと思う。

2020年12月18日金曜日

純金上場投信を購入

ボーナスが入ったので、シャープレシオ向上と
株・債券同時安の影響を軽減する為に
三菱UFJ 純金上場投信(1540)を購入した。

債券部分で為替ヘッジ資産が3割あるのと、
ファンドオブファンズであることを嫌って
非上場投信でなくETFを選択した。
気休めだが、現物交換が可能であることも良い。

組入れ比率については10%を目標としたいが、
買付余力に限りがあるので、まずは5%購入した。
SPDRの資料によると最適値は9%程度のようだ。

('20.12.29追記)
Portfolio Chartsというサイトで1970年代の
バックテストを実施してみた所、なかなかに
恐ろしい結果となった。



ニクソンショックがあったとはいえ、金10%では
とても株・債券の同時安を耐えることは出来ず、
20%程度は必要だったことが分かる。

ここまでの急上昇が今後起きるとは考えにくいが、
今が超低金利であることを踏まえると、
15%程度までは考えておいても良さそうだ。

2020年11月15日日曜日

古典を読み、青ざめる

ネットサーフィンをしていたら、
イーノ・ジュンイチ氏のファンドの海という
ブログに行き着いた。有名ブログで存在自体は
以前から知っていたが、中身に触れたのは
初めてであった。

その中にリスク資産の複利確率という11年前の
記事を発見したので、目を通してみた。
難しそうな数式が一杯で、自分には半分も理解
出来なかったが、青ざめるには十分な
インパクトがあった。

リターン、相関係数にJPモルガンの最新データ
突っ込む程度のことは出来た為、
これを試してみたが、(いくら逆相関の強いTLTを
用いるとはいえ)株式80%のポートフォリオを
組む気には、とても成れなくなってしまった。

自分はシャープレシオの重みを軽んじていた。
株式比率を70%まで引き下げたいと思う。

尚、金も考えたが、効率的フロンティア曲線に
金入りポートフォリオが乗ってくるギリギリの
ラインが株式75%~70%で、長期債25%金5%と
長期債30%のシャープレシオ比較では、
僅かに長期債30%が上回った為、
今回は金をポートフォリオに組み入れない。

2020年11月1日日曜日

Fund of the Year 2020に投票

今年もFund of the Yearに投票した。

勿論、iシェアーズ米国債20年超 ETF  
(為替ヘッジあり)(2621)に5票を投じた。

ファンドリストにこのETFが入っていなかった
ので、無効票になるかも知れないが、
これ以外に票を入れる気にはとてもならない。

直近('20.10.30)の売買代金は18万円と、
誕生早々に繰上償還されそうな状況なので、
自分の投票によって、一人でも多くの人が
このETFを知ってくれたら嬉しい。

2020年10月23日金曜日

'20年10月のポートフォリオ

eMAXIS Slimオールカントリーの一部を売却し、
iシェアーズ米国債20年超H有(2621)を購入した。
結果、ポートフォリオが少し複雑になった。

自分のNISA/特定口座(380万円)は
eMAXIS Slimオールカントリーが80%
iシェアーズ米国債20年超H有が20%

妻のNISA/特定口座(118万円)は
eMAXIS Slimオールカントリーが80%
iシェアーズ米国債20年超H有が20%

自分の企業DC口座(55万円)は
野村DC外国株式インデックスFが100%

ETFは好みでないので、代替になる
非上場の投資信託が出たら乗り換えたいが、
背に腹は代えられない。

2020年10月17日土曜日

為替ヘッジ有りTLT登場

eMAXIS Slimオールカントリー以外に
特に欲しい物も無く退屈な日々を過ごしていたが、
久々に興奮できる商品が発表された。


デュレーションの長い長期国債は、
株式と負の相関関係があり、値動きも株式の
ヘッジに使えるレベルで大きい。
(一般的な債券インデックスは値動きが小さく、
 株式のヘッジには使いづらいものがほとんどだ)

従来も米国ETFにはTLTを筆頭に、
よりデュレーションが長くて値動きが
極端なEDVや、ややマイルドなVGLT等、
様々な長期国債のインデックスファンドがあり、
それらは国内証券口座からも取引可能だった。

しかし、株価下落のタイミングは円高に
振れ易い為、こうした米国ETFは円建てで見ると
思ったほど株式のヘッジにはならなかった。

一方で国内の長期国債ファンドはあまりに
経費率が高かったり、そもそも国内の利回りが
死んでいたりで使える物が存在しなかった。

そのような状況で、ファンドオブファンズでも
無いのに本家を下回る経費率で、なおかつ
為替ヘッジをしてくれるファンドが登場したのは
本当に驚いた。待ち望んでいたものが登場した。

細かいことを言うと、分配金を吐き出すETFより
非上場の方が好みだし、マーケットメイクも
対象外の為、乖離がかなり発生するだろう。
('20.11.13追記: マーケットメイク対象となった
 ことを確認した。めでたい。)
そもそも、歴史的な低金利の今になって
長期国債に手を出すのは狂気の沙汰だ。

しかし、劇薬だと分かっていたとしても、
この魅力的な鎮痛剤に手を出さずに過ごすのは
なかなか難しい。

リーマン後の長期債下落(2009年)に始まり、
FRBの政策金利引上げ(2018年)で終わる、
長期債にとっては比較的厳しい期間で
ACWIとTLTのバックテストを実施した所、
シャープレシオはTLTが43%の時に最大となった。
(リスクは42%低減、リターンは21%棄損)

これから債券には冬が訪れると考えているので、
ポートフォリオの4割をこのヘッジ有りTLTで
埋める気は全くしないが、2割程度なら
組み込んでみるのも面白いのでは無いだろうか。
(ちなみに20%のTLTでもコロナショックの下落を
 35%軽減出来ている)

2020年8月11日火曜日

'20年08月のポートフォリオ

投資を開始して1年半が経過。
途中でゴチャゴチャと考えたが、
今はシンプルな形に落ち着いた。

自分のNISA/特定口座(300万円)は
eMAXIS Slimオールカントリーが100%

妻のNISA/特定口座(116万円)は
eMAXIS Slimオールカントリーが100%

自分の企業DC口座(52万円)は
野村DC外国株式インデックスFが100%

これで全てだ。

2020年5月2日土曜日

債券と通貨の下落に備える

難しいことは分からないが、偉い人が
市場にお金を垂れ流し続けているらしい。

自分の給料は減る一方だが、コロナショックで
47万円まで増えた含み損は18万円まで
減少した。しかし、金利がゼロになり、
中央銀行が好き放題にお金を刷り続けるなら、
債券や通貨の有り難みは何となく減る気がする。

そこで、来月からは既存の積立てを停止し、
eMAXIS Slim オールカントリーに集中投資する。

('20.05.13追記)
自分の既存ポートフォリオを全て売却し、全額を
eMAXIS Slim オールカントリーに切り替え。

2020年3月8日日曜日

資産間の偏相関を確認

一時は15万円まで到達した含み益だが、
2月からのコロナショックにより急落し、
'20.03.08現在は5万円の含み損である。

今後もこの不安定な相場が続く見込みの為、
ここでポートフォリオの再点検を行いたい。
とは言っても、数学やプログラミングの素養が
ゼロの自分は、雰囲気で判断するしか無い。

そこで、StatWorks体験版のGlasso機能を
使用して、資産間の偏相関を可視化してみた。
これによって、株式と連動して上下する資産を
見掛け上の相関に左右されずに確認することが
出来る。その結果が下図だ。
(データ参照期間: '18.01.01から'20.03.07まで)


為替ヘッジ有りの先進国債券と金地金、
そしてJ-REITが株式と相関の弱い資産だと
いうことが分かる。一般的に最も強い負の
相関になる、長期米国債(VGLT)に株式から
線が伸びているのが面白い。思ったよりも
為替の影響というのは大きいようだ。
そして、為替ヘッジ有りの債券と言えども、
新興国債券の過信は禁物なのだろう。

この結果を受けた対策だが、まずは現状
新興国債券(H有): 7.5%、金地金(H有): 2.5%と
なっている比率を、それぞれ5%に見直すことで、
更なる下げ相場に備えたいと考えている。

('20.03.23追記)
市場は更に荒れ続け、含み損は47万円に到達。
特にJ-REITは3月19日の1日だけで18%も下落した。
年初来の値動きと偏相関をここに記録しておく。
ここまで下落しても尚、J-REITの株式に対する
逆相関性は失われておらず、ポートフォリオに
おける保有比率も据え置くことにする。